スクレ・ラデュレの秘密

Rendez-vous avec Safia Thomass Bendali

ラデュレの顔とも言える、ラデュレのイメージとコミュニケーションのディレクター、サフィアさんのインタビュー。
最終回では、センスの良さで知られるサフィアさんのお宅のインテリアの話を中心に、お気に入りのパリのアドレスをたくさん教えていただきました。

Rendez-vous avec Safia Thomass Bendali

──ラデュレといえば、プルシアンブルーを基調とし、ナポレオン三世様式で統一されたインテリアを施した「サロン・ブルー」が印象的なサン・ジェルマンのボナパルト店も、2010年に改装されたばかりの、重厚で社交場のような雰囲気が漂うプランタン店のサロンもすてきな空間ですが、ご自宅のインテリアはどんなコンセプトです?

ノルマンディーの田舎の家はイギリスのコテージ風、パリのアパルトマンは白を基調にしたギュスターヴ風にしています。“ギュスターヴ風”というのは、18世紀末のスウェ―デンの王の名前が由来で、北欧風の白やグレーを使ったナチュラルなイメージです。私はいつも黒を着ているから、パリの住まいは白い空間にしたのよ。

──ご自宅で一番好きな場所はどこですか?

キッチンが大好き。料理をする空間としても好きだけれど、私にとってここは読書をする場所でもあるの。書斎で本を読むのが大嫌いだから、本はいつもキッチンで読みます。人の話す声が聞こえるのが好きで、フランスの代表的なラジオ局の1つであり、文学・哲学・歴史や時事など多分野の討論・情報番組が中心の「フランス・キュルチュール」をつけながら、よく読書しています。

──インテリアで、特に好きな時代やアイテムはありますか?

フランス、イギリス、イタリアのアンティークが好きです。特に18~19世紀の陶器には目がなくて、ティーポットは50個くらいコレクションしています。それから、18世紀のジュエリーも大好きで、水晶やカメオを集めています。

──アンティークはどういうところで見つけていらっしゃるのですか?

地方に出かけると必ず、掘り出し物を探しにアンティークショップを訪ねます。ロンドンのフリーマーケットも大好き。パリではクリニャンクールの蚤の市の中にあるヴィロンやヴェルネゾンと言ったマルシェ、またはヴァンヴの蚤の市にも行きますが、最高なのはドゥルオの競売場。ここはまさに、掘り出し物がたくさん見つかる宝箱のような場所。ドゥルオの競売場周辺にもよいお店があります。その他、7区のユニヴェルシテ通りにあるキッチン用品のアンティークショップ「オ・バン・マリー」も。

──パリでお気に入りのショップを教えてください。

フローリストでは、6区の「オドラント」、そして7区のブルボン宮にほど近い「ムリエ」。インテリアでは、6区にある「ミーズ・アン・ドゥムール」が大好きです。また壁紙では、「ジュベール」が最高。

──ラデュレのサロンでお気に入りのメニューを教えてください。

季節によって、お気に入りのランチは2種類。夏はサラダ。キュウリと チキン入りのサラダ・コンコルドか、アーティチョークや アスパラガスなど野菜いっぱいのサラダ・ラデュレをドレッシングなしで食べて、デザートはバラとミモザのアイスクリーム。 冬は鶏のヴォル・オ・ヴァンに、デザートは栗のバルケットをよく頼みます。お茶はラプサン・スーションとロワ・ソレイユが好み。ラプサン・スーション、ヴィエノワズリや、パン・ペルデュの朝食も私の定番です。

──マカロンにもお気に入りの味がありますか?

シンプルなヴァニラ、それから、エジプト出身の祖母を思い出させてくれるフルール・オランジェね。



Puces de Clignancourtクリニャンクールの蚤の市

ガラクタから高級アンティーク家具まで、何でも見つかる世界最大級の蚤の市。土曜日、日曜日、月曜日開催。複数のマルシェに分かれている。

Porte de Clignancourt
― Marchè Vernaisonマルシェ・ヴェルネゾン

約300店舗が並ぶ、迷路のようなマルシェ。インテリア小物、おもちゃ、食器など、お宝探しにぴったり。

― Marchè Bironマルシェ・ヴィロン

アンティーク高級家具やアールヌーボーのランプ専門店など、きらびやかな高級品を扱うお店が集まるエリア。“本物”を知ることができ、目の保養になる。

Puces de Vancesヴァンヴの蚤の市

パリ南部で毎週末に開かれる青空市。18世紀から70年代ごろまでの食器や雑貨などを中心に、アンティークのプロが出店している。

Porte de Vanves
Hôtel Drouotドゥルオ競売場

一般にも開かれた競売場で、どのオークションでも見ることができる。絵画、家具、ジュエリー、ブランド品など、テーマ別に分かれている。
9, rue Drouot 75009 Paris

01 48 00 20 20
Richelieu-Drouot / Le Peletier
Au Bain Marieオ・バン・マリー

18世紀のアンティークからオリジナルまで、食器やキッチン用品を扱うブティック。所狭しと並ぶディスプレイにも目を惹かれる。
56, rue de lユUniversité 75007 Paris

01 42 71 08 69
Rue du Bac
Odoranteオドラント

「芳香を放つ」という意味のフランス語が店名で、アーティストやファッション関係者に人気のフローリスト。インテリアや花の見せ方にもこだわりがあり、店内に足を踏み入れると別世界。
9, rue Madame 75006 Paris

01 42 84 03 00
Saint-Sulpice
Mouliéムリエ

ブルターニュで営む造園から運んできた花を中心に、Made in Franceの美しい花々が並ぶ。フランス各省庁や高級メゾンのファッションショーのデコレーションなども手がける。
8, place Palais Bourbon 75007 Paris

01 45 51 78 43
Invalide
Mise en Demeureミーズ・アン・ドゥムール

バッグ、靴、ブランジェリーなど、日本でも知られる有名店が並ぶ小さな通りにあるインテリアショップ。
27, rue du Cherche Midi 75006 Paris

01 45 48 83 79
Savres-Babylone
Zuberジュベール

今日でも古い版を用いて手刷りで制作されているという、18世紀から続く、最も古い壁紙工房の1つ。芸術品とも言える壁紙の数々で、アルザスには美術館も。
3, rue des Saints-Pères 75006 Paris

01 42 77 95 91
Saint-Germain des Près

サフィアさんの感性を刺激するさまざまな要素、アンティークやインテリアへの情熱が、ラデュレの仕事にも活かされ、ラデュレの素敵な世界観をつくる下地になっていることがわかりました。3回にわたってお届けしたサフィアさんのお話の中には、センスを磨くヒントがあったような気がします。次回は、サフィアさんのチームに欠かせないメンバーの1人、ジェラルディーヌさんのインタビューをお届けします。